オーブマークモータの仕様
- オーブマーク®モータの概要
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●オーブマーク®モータは、米国ORBMARK COMPANYが全く新しい原理に基いて、圧力油流を自然にコントロールするオービテーションバルブ機構(米国始め世界各国PAT)を設計に取り入れ、製造された小型、強力、シンプルな構造で、基礎作動部品は循環する油圧作動油に完全に浸されて作動する完全潤滑設計になっておりますので、長寿命が保証される大変経済的なモータです。
●日本に於いては、NOPグループがORBMARK COMPANYとの間に製造、販売契約を結び、日本及びアジア地区全域をテリトリーとして販売致しております。なお、”ORBMARK”及び”オーブマーク”は米国オーブマーク社の登録商標であり、オーブマーク社の許可によりNOPグループのみが使用することが出来る商標名です。
- ハイパフォーマンスモータ「ORB-S」について
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今回、オーブマーク®モータは新設計ジーローラにより従来品より1ランク上の高圧領域まで近つけ、さらに低速から高速までの幅広い回転域において卓越した性能を可能にしました。従来より受け継がれたテーパローラベアリングの採用によりラジアル荷重はもとより、スラスト荷重にも強い構造です。
- オーブマーク®モータ形式一覧及び仕様、性能表
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オーブマーク®モータ形式一覧及び仕様は下記リンク先をご参照ください。
オーブマーク®モータ形式一覧油圧モータ性能表一覧は下記リンク先をご参照下さい。
油圧モータ性能表一覧
- 最高圧力について
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- モータ入り口の最高圧力は21MPa以下で使用してください。
- 最高圧力(差圧)及び最高出力トルクでの使用は6秒以内で使用してください。
- 最高圧力(差圧)は下記の通りです。
S-050→19.0MPa
S-070→19.0MPa
S-100→19.0MPa
S-120→18.5MPa
S-160→17.0MPa
S-190→17.0MPa
S-240→15.5MPa
S-280→12.5MPa
S-310→12.0MPa
S-380→10.5MPa
S-410→10.0MPa
M-18→1.4MPa
M-26→1.4MPa
M-35→1.4MPa
M-44→1.4MPa
- 出力トルクと軸端形状について(ORB-S形)
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ORB-S形
- 軸端形状は使い勝ってにより、下記形状があります。
記号C:インチ寸法(φ25.4mm、キー幅6.35)
記号M:ミリ寸法(φ25mm、キー幅7mm)
記号D:ミリ寸法(φ25mm、キー幅8mm)
記号S:スプライン(SAE 6Bスプライン)
記号J:スプライン(インボリュートスプライン25×18×1.25)
記号A:ミリ寸法(32mm、キー幅10) - 出力トルクが280N・mを超えて使用の場合はスプラインシャフト、又はΦ32mm、キー幅10mmをご使用下さい。
- 軸端形状詳細はこちらのリンク先PDFをご参照ください。
- 軸端形状は使い勝ってにより、下記形状があります。
- 取付けフランジ、ポート形状について
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オーブマーク®モータ(ORB-S形)の取付けフランジ及びポート形状は次の通りです。
- 取付けフランジ形状
2:2穴フランジ(SAE”A”)
4:4ボルトフランジ(SAE”A”) - 接続ポータ形状
P:Rc1/2
F:φ12.7 Oリングポート
N:1/2NPTF
A:G1/2 Oリングシール
※詳細はこちらのリンク先PDFをご参照下さい。
オーブマーク®モータ(ORB-M形)の取付けフランジ及びポート形状は次の通りです。
- 取付けフランジ形状
2:2穴フランジ
4:4ボルトフランジ - 接続ポータ形状
P:Rc3/8
F:φ9 Oリングポート
※詳細はこちらのリンク先PDFをご参照下さい。
- 取付けフランジ形状
- 回転数について
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ORB-S形の最高回転数は990r/minですが、500r/min以上でご使用の場合は高速タイプを使用してください。
ORB-M形の最高回転数は1100r/minです。
- 許容背圧について
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オーブマーク®モータの許容は背圧は7MPaですが1.8MPa以上になる場合はシールの寿命を長持ちさせるため、ドレン配管をお勧めます。
- ケースドレンについて
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必要に応じ外部ドレンを接続することが出来ます。本体上部にある外部ドレン接続口止めねじを取り外し、ドレンラインを接続してください。このドレン口は直列接続される使用例のようにモータが高い背圧をうける場合、シャフトシールの寿命を長持ちさせるために用いられるものです。
- 内部リークについて
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オーブマーク®モータ及びホワイトモータは内部リークがあります。バルブ類で油を完全に止めても、ウインチなどの自重落下防止は完全ではありません。完全に落下防止をするためには機械的にストッパーを掛けるか、メカニカルブレーキ付モータをご使用ください。
- ラジアル荷重について(ORB-S形)
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オーブマーク®モータ(ORB-S形)のラジアル荷重特性はこちらのリンク先PDFをご参照ください。
- ラジアル、スラスト荷重について(ORB-M形)
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オーブマーク®モータ(ORB-M形)のラジアル荷重特性及びスラスト荷重特性はこちらのリンク先PDFをご参照ください。
- モータ接続について
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オーブマーク®モータはこちらのリンク先PDFのように直列もしくは並列接続で運転することができます。その時に供給される最大圧力はモータ仕様の最高圧力まで使用できます。但し連続で使用する場合は定格圧力を超えないで使用してください。又戻り側圧力は7MPa以下にしてください。
- 使用液体について
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油圧作動油をご使用下さい。
推奨作動油はISO VG32相当をお勧めします。作動油以外の場合はご相談ください。
- 使用温度について
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オーブマーク®モータの使用温度範囲は-30~80℃です。
- 推奨粘度範囲について
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推奨粘度範囲は20~60mm2/secです。
- 標準回転方向について
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オーブマーク®モータの回転は正逆可能です。
標準回転方向は、シャフトを手前に向けて右側を圧力ポートにした配管の場合は右回転します。逆の場合は左回転します。オーブマークの標準回転方向
●回転方向を変更するには 標準回転のものでも、配管を変えるだけでどちらにも回転させることが出来ますが、何らかの理由で配管を変えることが不可能な場合は配管を変えず、ジーローラの位置を変えるだけで、逆転可能にできます。
●出力軸を固定しインナーロータのスプラインの歯を1枚左右どちらかにずらす事により回転は逆になります。
ホワイトモータ
- ホワイトモータについて
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日本オイルポンプ(株)はホワイト社が21世紀の油圧モータとして新規開発した「スーパートリオシリーズ、HB、DR、DT」につき独占販売契約を結び、販売を開始しております。
この「スーパートリオシリーズ」には、ホワイト社が特許取得済みの特別ジーローラセットと特殊設計の切換バルブを組み込み、理論押し除け容積52~2049cc/rev、常用21MPaの圧力で運転が可能です。
最近の傾向として、小型、高圧、軽量化が益々要求されております。
この社会的要求にそのままお応え出来る製品としてホワイトモータのご採用をお願い致します。
位置決め機構付き油圧モータ
- 位置決め機構付き油圧モータについて
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油圧メカ式回転位置決め装置
実績を誇るオーブマーク®モータを基本にユーザニーズにより開発された、減速位置決め停止機構を持つ油圧モータで、独自の油圧メカ式回転位置決め装置です。コンパクト設計
油圧モータに減速位置決め停止機構を組み込み小型化したもので軽量です。また、ソレノイドバルブの取り付け位置は本体側面の左右いずれかの選択ができコンパクトな機械設計が可能です。スムースな高速インデックスが可能
出力軸の回転に同期してメカ弁を絞るため、スムースな減速位置決め停止が可能となりさらに外部よりインシャル調整ができるため、適切な減速特性が得られます。トルクアップが容易
ロータ交換によりモータ出力トルクの変更が簡単に出来ます。高度な位置決め精度
1回転当たりの割り出し数は1/rev、2/rev、3/revの3種類あり、繰り返し割り出し精度±0.1゜以内で、インデックスモータ単体で位置決めをするホールドタイプと、カービックカップリング、マガジンノッチ等で最終位置決めをするローケイトタイプの2種類があります。また、ホールドタイプは油圧OFFでも完全に出力軸を保持します。高荷重用テーパローラベアリング使用
カッム板近くにあるテーパローラベアリングは、軸振れをなくしラジアル、スラスト荷重に強く長時間の使用に耐えます。許容軸荷重
ラジアル荷重 4900N
スラスト荷重 3700N制御が簡単
インデックスモータの制御は、パイロット弁と方向切換弁のON、OFF信号だけで簡単です。※油圧モータ性能表一覧は下記リンク先をご参照下さい。
油圧モータ性能表一覧
パワーモータ
- パワーモータについて
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- 従来の「減速機」+「油圧モータ」さらに「メカニカルブレーキ」を一体化した、小型、低速、高トルク、高性能、省力型油圧モータです。
- 仕様
理論押し除け容積:206~1639.6cm3/rev
定格トルク:1000N・m
最大流量:70L/min
ブレーキトルク :800N・m
ブレーキ解放圧力:1MPa
許容背圧:7MPa
減速比:1/4 - メカニカルブレーキ無しも製作しております。
- 形式一覧及び仕様詳細は下記リンク先をご参照下さい。
パワーモータ形式一覧
油圧モータ性能表一覧は下記リンク先を参照下さい。
油圧モータ性能表一覧
各種バルブ
- 油圧制御弁について
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オーブマーク®モータ(Sシリーズ)及びホワイトモータ(HBシリーズ)に直接取り付けられる、カウンターバランスバルブ、ブレーキバルブ、カウンターバランスブレーキバルブを用意しております。
ご使用に合わせてご使用下さい。油圧制御弁一覧と仕様は下記リンク先をご参照下さい。
油圧制御弁形式一覧
- カウンターバランスバルブについて
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油圧モータを使用して負荷(荷物)上げたり、降ろしたりする場合、特に下降時下降速度に加えて、負荷による自重落下の力が加わります。
この為、ポンプからの供給以上の速度になり、下降速度を制御する事が出来なくなります。
従って、油圧モータの戻り側の回路に背圧かけて速度制御を行う働きをするバルブです。構造及び作動説明はこちらのリンク先PDFをご参照下さい。
- ブレーキバルブについて
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油圧モータを使用して急停止などを行う際、負荷による慣性力が働き、すぐには止まりません。この為、回路内の圧力が異常高圧になり油圧機器の破損の原因となります。
この異常高圧を防ぐ働きをするバルブです。構造及び作動説明はこちらのリンク先PDFをご参照下さい。
- カウンターバランスブレーキバルブについて
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上記カウンターバランスバルブとブレーキバルブを兼ね備えているバルブです。
構造及びバルブの働きはこちらのリンク先PDFをご参照下さい。
- メカニカルブレーキ付モータについて
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- メカニカルブレーキ付モータは、加圧開放型のメカニカルブレーキを内臓した小型、低速、高トルクモータです。回路中のパイ ロット圧力を抜くと機械的にブレーキがかかる機構になっているため、確実な制動と停止が出来ますので、作業の安全性を高めることができます。
勿論油圧モータが停止している時には常時ブレーキがかかっている状態を保っているなど、安全に対する配慮がなされています。 - このモータは半ブレーキでは使用出ません、完全にブレーキを開放してご使用ください。
半ブレーキでの回転は摩擦板、ディスク板の 磨耗によるブレーキトルクの減少により、事故の原因になります。 - メカニカルブレーキの構造及び作動についてはこちらのリンク先PDFをご参照下さい。
- メカニカルブレーキ付モータは、加圧開放型のメカニカルブレーキを内臓した小型、低速、高トルクモータです。回路中のパイ ロット圧力を抜くと機械的にブレーキがかかる機構になっているため、確実な制動と停止が出来ますので、作業の安全性を高めることができます。
- メカニカルブレーキ開放圧力について
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ブレーキ開放圧力(パイロット圧力)はブレーキトルク仕様により設定されております。
開放圧力はモータ入口圧力と出口圧力の差です。設定以上のパイロット圧力で使用してください。
但しモータの入口最高圧力21MPa以下にして下さい。形式毎のブレーキトルクと解放圧力
メカニカルブレーキ付モータのブレーキ仕様形式 ブレーキトルク ブレーキ開放圧力 B10 100N・m 1.0MPa B20 200N・m 2.0MPa B30 300N・m 2.0MPa 形式:ORB-S-***-7**-B** 形式 ブレーキトルク ブレーキ開放圧力 16 160N・m 1.6MPa 20 200N・m 2.0MPa 30 300N・m 2.0MPa 形式:ORB-SK-***-2**-**
- シャトルバルブについて
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メカニカルブレーキ付モータのブレーキ開放及び停止を制御するバルブです。
直接モータに取り付けるられるタイプと油圧制御バルブに取り付けられるタイプがあります。油圧モータのパイロットポートとシャトルバルブのCポートに配管して使用します。メカニカルブレーキ付モータとシャトル弁の接続回路図
減速機について
- GRS減速機について
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- GRSシリーズ減速機の減速機構は動力伝達効率の高い遊星歯車式を採用しています。
- 構造は内歯歯車、太陽歯車、ドライブ軸、遊星歯車、及びトルク伝達ピンの各部品により構成されております。太陽歯車に伝達された入力は、遊星歯車を回転させ、遊星歯車本体に固定内歯歯車と噛み合いながら太陽歯車の回転方向に公転運動をします。この時遊星歯車トルク伝達ピンはドライブ軸に固定されているから遊星歯車に伝達された入力が出力としてドライブ軸に伝達されます。
形式一覧及び仕様は下記リンク先をご参照下さい。
GRS減速機形式一覧
- 減速機のオイルキャプについて
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オイルキャップは盲キャップと穴あきキャップがあります。取り付けに際して穴あきキャップがオイルレベルより上にくるように付けてください。
- 減速機内部の潤滑油について
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潤滑油は工業用2種ISOVG150に定められた油をご使用ください。
- 減速機内の給油量は
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GRSシリーズの給油量はシリーズ毎に違います。下記の通りです。
GRS-1→200cc
GRS-6→350cc
- 減速機内部の潤滑油交換時期について
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減速機内部の潤滑油の交換は運転開始後100時間で行い、以後1000時間ごとに交換してください。油交換時に減速機内部を洗浄しますと、より効果的です。
使用上の注意
- 配管方法について
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オーブマーク®モータとの接続ネジの締め付けトルクは、規定以上のトルクで締め付けないで下さい。
Rc3/8→30~60N・m
Rc1/2→60~100N・m
その他
- 油圧モータ効率計算式
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油圧モータの効率計算式は下記リンク先をご参照下さい。
油圧ポンプモータ計算式
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